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石川県県庁インタビュー1

2010年3月30日
「いしかわ子ども総合条例」を実際に所管するのは、石川県健康福祉部少子化対策監室であるという。全国で初めての携帯所持規制条例を運用するにあたり、県ではどのような方策を取っているのだろうか。
今回は石川県庁にて、健康福祉部少子化対策監室子ども政策担当課長 清水健次氏、保護者に対する周知・啓蒙を担当する立場から教育委員会事務局 生涯学習課 課長補佐 宮﨑謙治氏、学校に対する指導を担当する教育委員会事務局 学校指導課 生徒指導担当 課長補佐 川内斉氏にお話を伺った。

■条例のそもそも

-いしかわ子ども総合条例は、いわゆる「青少年健全育成条例」のようなものかと思うんですが、どうして少子化対策監室で所管することになったのでしょう?

清水:以前から青少年健全育成条例は別にあったんですけど、平成15年に「次世代育成支援対策推進法」が出来て、各都道府県で少子化対策のプラン作りをしなさいということになりました。そこで平成17、18年とプラン作りを進めてきたんですけど、ただプランを作るだけではなく、その実効性を高めるために、組織体制づくりを確固たるものにし、条例に恒久的な対策として位置づけていくんだという意味もあって、青少年健全育成、子育て支援、子どもの権利擁護及び若者の自立支援などを一本化して、平成19年に総合的な条例を作ったんですね。これが「いしかわ子ども総合条例」になります。

今回の条例改正には2つポイントありまして、いわゆる所持規制に係わる部分と、フィルタリング規制強化(保護者からの申出書がなければフィルタリングが解除できない)の2点があります。フィルタリングの部分は知事の提案、所持規制は議員さんの提案でありましたが、青少年の健全育成を旨とすることは同じであり、今回いっしょに改正がなされました。

-改正の内容に関してはかなり細かく精査されたと思われますが、メリット、デメリットはどのように考えられますか?

清水:所持規制に関する努力義務の規定は、青少年の携帯電話の使われ方について、保護者の方々に問題意識を持っていただくことへのインパクトが大きく、また、特に小中学生に携帯電話を持たせないという運動を地域で活動されている方には、よりどころになるかと思います。デメリットとしては、確かにこれまで他県の条例には規定されていない部分があるので、未知数のところはあります。

■条例の周知の方法

-新しい改正ポイントの具体的な周知の方法は?

宮崎氏:パンフレットは小中学生の保護者、高校生の保護者向け2種類作りました。前者は所持規制について、後者はフィルタリングの徹底について、それぞれウェイトを置いた形としています。

保護者に対しては、昨年度も携帯電話に潜む危険性から子どもたちを守るために、フィルタリングの徹底と携帯電話の適正な利用を啓発のためにリーフレットを作成しています。これは昨年の夏休み前の保護者懇談会等で配布したもので、担任から直接保護者の方にお渡し頂き、説明もして頂きたいということで、同時に教員向けの解説用資料も作りました。

小中学生保護者向けパンフレット
高校生保護者向けパンフレット

-周知状況というのは、把握していらっしゃいますか?

清水:小中高校生の全保護者に周知をやっていただいております。さらに、今後は、あらゆる機会を通じて、理解を深めていただけるような努力をする必要があると思っています。

-他に取り組んでいらっしゃる周知方法はありますか?

清水:条例が変わりましたということで、ポスターを作っています。保護者に対しては、今後どのような行動をとるべきなのかということが見えづらい部分があるので、そこら辺を解説したリーフレットを作りたいなと思っています。

またフィルタリングについては、保護者の方々に申出書を出す手続きが新たに必要なので、事業者の方々にもその説明のためのチラシを販売店の店頭に置くような形で準備しています。

-事業者、販売店には対しては、行政の方からこうしてくれみたいな要請は出されるんでしょうか?

清水:まず販売店に来られるのは携帯電話を買おうという方なのですが、こういった条例が出来たので一回考えて下さいねという働きかけを事業者の方にしてもらうことは、求めていません。周知は行政できちっとやりますということなのですが、改正条例のリーフレットを店頭においていただくなどの協力はしていただくことになっております。

事業者の方々に関しては、法律に基づいて販売するのであればフィルタリングをかけて下さい、解除の申し出があれば理由をつけた申出書が必要ですよとお話しはしてあります。

-既に携帯電話を所持している子ども達はどうすべきですかね?

清水:条例は基本的に施行日以降の新たな契約者を対象としていますけど、条例の趣旨からいって、携帯電話を青少年の方が持つことをもう一度考えてほしい、これを契機に携帯電話の利用について考えてほしいと思っています。

持たせないということが全面に出ていますけど、条例の趣旨は青少年に利用させるにあたり、子どもの意識、理解度によって、保護者が責任を持って取り組んでほしいというのが基本です。特に小中学生に対しては持たせないことを基本として考えてはどうかということを、条例は言っているんだと理解しております。

-所持規制に関しては小・中学生が対象で、高校生はフィルタリングに関してだけの規制になりますか?

清水:所持規制については、小中高校生すべての保護者に年齢などに応じて考えてくださいというふうになっています。ただ、特に小中学生については持たせないことを基本に考えましょうとなっています。

以下次号

(一般社団法人インターネットユーザー協会 代表理事 小寺信良)


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