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石川県議会議員盛本芳久氏インタビュー1

2010年3月30日
小中学生に防災や防犯以外の目的で携帯電話を持たせないようにする保護者の努力義務を盛り込んだ「いしかわ子ども総合条例」。これを決めた県議会で反対討論を行なった盛本芳久県議会議員に、東京でようやくお会いすることができた。09年も押し迫った、12月20日のことである。
盛本氏は公立中学校の先生を経て、県教職組合役員から現職となった、教育畑出身の議員である。忙しい中を縫って、月10本程度blogのエントリーもご自身で書く。条例改正の経緯からその未来に至るまで、携帯所持規制反対派の立場からご意見を伺う。
石川県議会委員盛本芳久氏

■条例改正の経緯

-所持規制を条例に盛り込むという具体的な動きは、いつごろ始まったのでしょうか?

盛本:議員提案の条例を作れるような議会にしていかねば、という話自体は2~3年前からあり、その中で、携帯電話の所持規制というのが出てきました。子どもたちと携帯の関係を考えて、何か条例を作っていこうと。

-いつぐらいのことでしょうか。

盛本:条例が出来る1年以上前かと思います。その時点では継続した話にはならず、各会派の中で何人かが話をしている程度だったと思います。

-きっかけとなるような出来事はあったのでしょうか?

盛本:特にそういうわけではなく、自民党会派の皆さんがとにかく決めねばならない、携帯を持たせない、子どもを守る、と、こういう話になりまして、話は一気に進んだという感じです。僕らもインターネットと子どもについては、事件も問題もあるし、何とかしなければとは考えていました。しかし4月に国の法律が出来たこともあり、フィルタリングの話もあったので、いったん、様子をみて考えようとその時点では思っていました。

規制に関する条例案が自民党会派から出てきて、それをどうするか、という話し合いを行っていくなかで、これ(携帯の不所持を条例化すること)はちょっとなじまないな、という意見を言ってみたのですが、最終的には数で押し切られてしまいました。

-石川県では、議員提案で条例の改定を行うことはよくあるのでしょうか?

盛本:いや、ないですね。初めてに近いかと思います。県によっては相当作っているところもありますが。やはり自分達で条例を作るとなると、色々調べたり、他の法律との整合性も考えたりしなければならないから、事務局体制などいろいろ作らなければならないのですが、石川県では体制が十分に出来上がっていないのです。

■条例に対する違和感

-努力義務とはいえ、条例になったわけですから、他県にも相当影響を与えると思います。これをどうお考えですか?

盛本:そんなにたくさん電話がかかってきたというのではないですが、他県からは「なに作ったの?!」、「ばかじゃねえの?!」という反応が一部ありました。僕も「そうやねえ」といってるんですが。それから県内の保護者の方からは、「こういった事情で持たせているのですが、それが悪いってことなのでしょうか?もう持ってはだめってことですか?」といった怒りというか、当惑というのは感じられましたね。

-携帯所持規制派の宮元議員は、上のお子さんが高校生なので、家庭の中で持たせる持たせないで、そうとうもめたそうです。

盛本:そりゃ、もめるでしょ。うちの子どもはもう大学まで卒業している年だけど、当時2人とも高校卒業まで持たせなかった、私は。うん、もちろんちゃんと話し合った上でだけど。

こういうことは親と子どもが相談して、話し合って決めればよいことだと思う。さらに条例によって話し合いが進むことが良いと言う主張もわからんじゃないんだけど、そしたらそういう買う買わないの問題を含めて話し合う、といったキャンペーンを県や教育委員会がやればよいのであってね。僕らはそういったことを条例でスパッと決めてしまうやり方に、違和感を覚えている。

-条例だけが一人歩きする状況ではなく、石川県議会での議論や経緯も含めて、全国に周知していくことが必要だと思うんです。

盛本:条例提案会派からすれば、ちょっときわどい条例を作ったことをアピールして、波及して、業者もあわてて対応、などというのが効果だというかもしれませんね。

以下次号に続く

(一般社団法人インターネットユーザー協会 代表理事 小寺信良)


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